2014年3月15日土曜日

20年も続いたホノフェスのパレードに物申す!??

窮地に光るネズミのアイデア
ー窮鼠、猫を噛む前に、ネズミが見つけた逃げ道とはー
 
(ハワイ最新ニュース)3月7,8,9日に行われた第20回ホノルル・フェスティバルもすばらしい余韻を残し終わりました。20回も続くなんてスタートした時は考えてもみませんでした。

今回のフェスティバルを見て、コレはいいと思ったことがありましたが、全てそれらは窮地に立った時に、生まれたアイデアと推察!窮地に立った時、猫を攻撃する前に、逃げ道をみつけられるネズミは本当に頭がいいヤツなんです。

  
    写真左:大牟田から寄贈されたホノルル大蛇山      写真右:夜を飾る弘前のネプタ

今から四半世紀も前、日本からの修学旅行ツアーが始まったハワイで、かなり多いクエストが、現地高校との交流。相互に利益があると判断しスタートしたが、学生が消極的でうまくいかず、旅行会社としては大ピンチ!!

その時出来たのが「ビッグブラザー、ビックシスター・システム」。新入生が学校に慣れるまで、先輩が世話する現地校のシステムを取り入れ、ハワイの大学生一人に対し、日本の高校生4,5人を担当させ、半日一緒にすごすというアイデアで、これが大ヒット。今では世界中で海外修学旅行の柱になっているとか・・・。あぁ、旅行にも特許があったら、今頃は・・・

今回、ホノルル・フェスティバルのパレードにも、このような窮地に立ったネズミの「すごいアイデア」が出現してました!!今回はそれを中心にホノフェスを追いかけ~!!

(1)行進主体のパレードには難しいパーフォーマンス、どうすりゃいいんだ!!

パレードはホノフェスの一大イベント。どの団体もここでの参加を求めますが、問題は、歩きながらやらないとパレードに間があいてしまうのでダメだということ。

このため、別途舞台を設け、そこに出演してもらったり、あるいはパレードではフラダンスや音楽の生演奏など左のような大きなトラックを借り、その上で演技していただいています。

しかし、この方法は、内容や人数も制限される上、費用もかなりかかるので、全てのグループに当てはまる方法ではありません。

そこで一昨年から考えられた方法が、「オープニング・パーフォーマンス!!」
・パレードが始まる前には、すでに観衆が集まり、今か今かと待っています。ルーワーズ通りからカピオラニ公園までのパレード沿道に数箇所日英両語の司会者を配置したデスクがあり、そこを中心にパレード前にオープニングパーフォーマンスを行うというもの。

場所は、スタート地点、ワイキキ・ショッピング・プラザ、VIP席のあるモアナ・サーフライダー前、そして最後はパシフィックビーチ・ホテル前の4箇所。


  
     写真左:チェアーリーダークラブの演技          写真右:フラダンス


これならば、観客も多いし、パレードの流れの邪魔にならないし、思うような演技をしてもらえるという主催者側のアイデア。

今回モアナサーフライダーのVIPスタンド前で行われたチェアーリーダーの演技はものすごい拍手でした。その後のフラダンス、よさこいダンス。やはりこれらをパレードしながらやるっていうのは難しい。こういうすばらしい演技を観客の多い各ステーション前で出来るというのも、参加者側にとってすごいメリット。


   
  写真:ワイキキショッピング・プラザ前の八木節       写真右:歩けないドラえもんを動かすには


ワイキキショッピング・プラザ前は八木節のパーフォーマンス、花体操、ブレイクダンスなどで、元気な音や笛の音が、これから始まるパレードをさらに盛り上げてくれました。

これにて一挙両得、問題点が片付いてしかも喜ばれるということで、お手を拝借ぅ~!!ただしドラえもんのように、台車に乗ってパレード参加というのもありましたが・・・。
 

(2)世界で一番早いチャリティーへ

2009年3月11日の大震災は、ちょうどホノフェス開催時でした。このため、キャンセルされた団体もあり、フェスティバルを中止するかどうかという瀬戸際まで来ていました。

その時、あの悲惨な事故にあった「えひめ丸」事件で、すぐにご遺族の方々に自分のCDの収益金を寄付したジェイク・シマブクロさんを中心に動きがはじまり、世界で一番早く「東日本大震災復興チャリティーコンサート」を開催、東北の方々にエールを送りました。
  
  写真:ホノフェスのパレード前にチャリティーコンサートを行ったジェイク・シマブクロさん

そして、東日本大震災から3年目の今年、ホノフェスの20周年を機に、震災を風化させないため、また復興を忘れないために、またジェイクさんに協力をあおいで、チャリティーコンサートが開催され大盛況となったのです。

  
   写真左:ジェイクのチャリティーに集まった観衆   写真右:ジョイ・カミサトとウクレレの若手グループ

スタート地点のルーワーズ通りの所で行われたのですが、ものすごい人がつめかけて、彼らのウクレレ・演奏を聴きました。そして今回集まった支援金は「レインボー・フォー・ジャパン・キッズ」に送られます。

 
ここでは、被災地の子供達をハワイに招待して、ハワイでさまざまな体験学習をしてもらい、未来への希望をもち、人間として視野を広げ、故郷の復興のために活躍する人になるよう支援を行っています。

何が起きてもめげない精神、それを土台にさらに躍進をめざす人々がここにもいました。
 




(3)往復の輸送費問題を解決する策として・・・

大きな御輿や山車は見ごたえがありますが、これを運搬するには莫大な費用がかかります。それと同時に現地で組み立てたり、作ったりする費用もバカになりません。
またフェスティバルが終わると、バラバラにして日本にもって帰るのか現地で処分するかという問題も残ります。伝統的な芸術品を処分の対象とするなんて、もったいない。

そんな中で大牟田の大蛇山は、ハワイに寄贈され、「ホノルル大蛇山」となり、毎年ホノフェスの最後を飾る目玉になることに・・・。

   
       写真左:ホノルル子供大蛇山                  写真右:ハワイ御輿

前はわざわざ大牟田からプロが大蛇山を組み立てに来たのですが、今ではホノルルの福岡県人会のボランティアが10人ほど集まり、大蛇山の頭の部分を組み立てるようになったとか・・・。

大蛇の頭の部分は紙と竹でできていて、本場大牟田ではお祭り終了後に厄除け祈願に頭の部分は燃やしてしまうのですが、それを寄贈し、ホノルル大蛇山となったのです。総重量2トンを越えるホノルル大蛇山は、年に一度倉庫から出て、ワイキキで火を噴いて、大暴れをすることとなりました。


第一回にハワイに贈られた大人用ならびに子供用二基の稲穂御輿も、お蔭様で20年健在。

今では日本の担ぎ手から習ったハワイのボランティアが中心に御輿をかつぎます。

というわけで、輸送費の問題だけでなく、人出の問題も、現地のボランティアで行っていくようになり、こういうところからも20年の歩みの重さが感じられます。




このように、ホノフェスだけを例に取ってみても、色々問題が発生するが、解決するために人々は知恵をしぼり、さらによりよいものを生み出していくエネルギーのなんとすばらしいことでしょう!!

そこで、ランダム・レポートより次回に向けて、ねずみさんに次の逃げ道を見つけてもらいたいと提案します。


それは、パレードで間が空いてしまうのをどうやって解決するかということです。

スケジュール通りに進むように進行管理が大切なのですが、パレードは生き物。 なかなか思うように行きません。

特に最終地点に近くなるほど、間が空いてしまい、だらだらパレードになりがち。

たとえば、オープニング・パーフォーマンスのように、パレードの間隔が開いてきたと思ったら、観客を飽きさせないパーフォーマンスが飛び出るようになっていたら、パレードはさらに盛り上がるんじゃなかろうか・・・。


幸いなことに、今年は20周年を記念して、長岡の花火が20分と長くなり、パレードの後にワイキキビーチ沖で上げるというニュースもいきわたり、沿道の観客が最後まで残ってくれました。そして、ホノフェスの最後を、胸がすくようなすばらしい花火で飾ってくれ、余韻を残した終わりになりました。

これからも、長岡花火ずっとあるかしら??
以上 姫庵レポートでした。
 
 
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