2013年1月20日日曜日

ハワイのベーカリーって移民の歴史が詰ってる

ハワイのベーカリー・ワールドを散策ー甘党が多いハワイは歴史ある店が多い

(ハワイ最新ニュース)スマホの利用者がよく使っている「ライン」、利用者1億人突破という驚異的な伸びをみせているんですって!?私も始めたばかりなんですが、通話やメールが無料、吹き出しメッセージやオリジナル・キャラクターのスタンプで、気持ちが楽しく伝えられ、グループで一緒に利用できるなど、新たな通信手段として、はまっちゃう~。

このライン、男も女も関係なくどんどん広がっているって事ですが、ハワイでも昔から女だけでなく男も、ドップリはまっているワールドに突入いたしましょう!!



●地元ベーカリーにはそれぞれ長い歴史がある
ハワイは女性ばかりでなく男性も甘党が多く、食後のデザートに甘い甘いケーキやアイスクリームをパクパク大量に食べる。だから・・・ベーカリーが多い。

こんなベーカリー・ワールドは、移民の歴史とマッチしてるのが多く、だから日本人の口に合うのかも。そこで、いつものように独断と偏見で、歴史を絡めたランダム5選定!!
(1)変貌するリリハ

1950年にロイ&コウ タカクワさんが始めたリリハにある「リリハ・ベーカリー」。

ココパフっていう、中味はチョコレートクリーム、トップにミルクやバター、卵、砂糖が材料の黄色い甘いシャンテリ・クリームが乗ったミニ・シュークリームを中心に、店で直接焼き上げた新鮮なアンパンや洋菓子、ペイストリーを出すので、連日超満員。

20年も30年も勤務という経験豊富なシェフにより、オーブンは朝の2時から夜10時まで休みなくパンやペイストリーを焼き上げています。

ベイカリーとそれに隣接するこれまた超込んでいるコーヒーショップは24時間営業で、火曜日朝6時から日曜夜8時までオープン。(月曜休み。)ウエイトレスや店員も超経験豊かな人が多いのに、動作は今もって、てきぱき、すばやいのよ・・・
ここでは順番待ちは、並ぶのではなく、店のカウンター上にある番号札を取って呼ばれるまで待つというシステムになっています。これをしないと、ずっと待っても順番がこない。あせいか・・ハァ・・って感じになっちゃうよ。
2008年にヤミー・コリアン・BBQ(Yummy Korean BBQ)のオーナー ピーター・キム(Peter Kim)さんが、ここを買収して、彼流のてこ入れ開始。
  
ケーキをいれるロゴ容器(ボックス)が、茶色で高級感のあるものにグレードアップ。
顔の聞く彼は、 テレビ映画「ハワイ5-O」で、宣伝をちょくちょくしてもらって、全米に流れちゃった。

白人ツアーも立ち寄る観光スポットになり、ココパフだけで毎日7000個以上も売れる。
このリリハ・ベーカリーが、写真右のように店内を改装して、グレードアップ!!

床も張り替えられ、正面のウインドー・ケースの後ろに店員が包装したり作業ができるスペースもできて、すっきりと変貌。
オーナーのキムさんは、アラモアナ・ホテルの最上階アーロンズ(Aaron's)レストランの後に、シグニチャー・プライムステーキ&シーフードの高級レストランを2013年春にはオープン予定と、精力的に活動。 だからリリハベーカリーもだんだん高級になってるんだぁ・・ただしお値段は据え置きにしてよねぇ。
ココパフも現在では、チョコレートや抹茶も加わって、ココパフ3兄弟と変貌しておりま~す。
住所:515 North Kuakini Street. Honolulu
電話:808-531-1651
営業時間:月曜を除き、24時間営業

(2)広がるレオナルド

モナークと呼ばれた英国客船で、ポルトガルのサンミゲル島より祖父母が、マウイのサトウキビ労働者として1882年に来てから、70年後の1952年、孫のフランク・レオナルド・レゴ(Frank Leonard Rego)とその妻のマーガレットが開いた店が、レナーズベーカリー(Leonard's Bakery)。

1957年に今あるカパフルの店に移転して、その息子のFrank Jrに引き継ぎ、現在に至っています。

赤と白のマラサダ・ワゴン車で、カピオラニ公園で行われていたステート・フェアー・カーニバルでも販売していたのが、ポルトガル風揚げパン「マラサダ」。
ここで、ハワイの面白マラサダ学 をちょっと挿入!!

その1.マラサダは MalassadaってSが2つあるが、ハワイではMalasadaってSが1つしかない!!

その2:マラサダ・デーは火曜のはずが、ハワイでは一年中!!

謝肉祭の最終日(灰色の水曜日)の前日の火曜マルディグラの日、英語では「Shrove Tuesday」(懺悔の火曜日)にポルトガルではこのマラサダを食べるのが決まり。

しかし、レナーズベーカリーのオーナーが、店のカンバン娘としてがんばり、ハワイでは「一年中がマラサダデー」にしてしまった!!

その3:本場のポルトガルでは、揚げパンとしてはフィリョース(Filhos)の方が有名で、レナーズベーカリーの祖父母がやってきたサンミゲル島で作っている「マラサダ」は、ポルトガル国内では余り知られていない。



今更ながら、ご説明するまでもないでしょうが、ドーナツの穴がないものと考えていただくのがいいのですが、ドーナツに比べると、外がカリカリ、中はふかふかの揚げパンで、今では日本の横浜や横須賀にも店を出す大きなベーカリーに発展。

このマラサダを食べた俳優が、マラサダから阿部サダヲって命名したって?・本当のようなうその話。

旅行社の運行するシャトルやオプショナルツアーの途中立ち寄りなど、ハワイに来る観光客のお目当てスポットで、熱々のマラサダを食べようと連日長蛇の列。知らないうちに店前のネオンつきのサインが、とってもきれいになりました。店内は・・・昔のままかわらず、順番もスタンドつきのテープにそって待つのも変わらず。
 
マラサダには、プレインといって、何も中にはいっていないもの以外に、シナモン入り砂糖がかかったもの、そしてチョコレートやハウピア、カスタードなどのクリーム入りのものなど種類も豊富。

特にクリーム入りは、イッパイ詰っていて食べる時ぶちゅっと飛び出すので「要注意」という申し送りがされるほど。

住所:933 Kapahulu Ave. Honolulu
電話:808-737-5591




なお、ハワイのマラサダとしては、チャンピオン・マラサダス(Champion Malasadas)という1983年創立のベーカリーもあるので、食べ比べしてみるといいかもしれません。
(3)JALが飛んでカメハメハ!!

フィリピンでお菓子を作るトレーニングをして、ジェリミーとダニエル(Geremie&Daniel Paglinawan)さんが、今から35年前の1978年4月に開いたファミリー経営のベーカリーが、かの有名なカメハメハスクールの高台麓、カリヒ地区のノーススクールストリートとハフテイリングストリートの角にあります。

    
   写真左:カメハメハベーカリーの店内  写真右:売れ筋のタロイモのマラサダ(ポイ・グレーズド)


お店の裏にカメハメハベーカリー用の広いパキングスペースがありますが、ここの営業時間がなんと午前2時から・・・信じられない!

信じられなくって営業時間のサインも写してきてしまいました。
月ー金は午前2時から午後4時まで
土日は午前3時から正午まで年中無休でオープンしているんです。
ジェリミーさんは朝2時から一人でお店を開けているけど、4時になると2、3人の従業員が来て手伝ってくれる由。

特に朝9時までは通勤途中の地元民が立ち寄って、就業前のコーヒーと一緒に食べるために、同僚の分もまとめて購入するので、目が回るように忙しいっていってました。
今ではタロイモのマラサダは、一日250ダース=3000個も作っているそうですが、午前中で売り切れになることも多く、特に金土日は忙しいんですって。お店の中は、きたなうまい店で5スターをもらえそうな・・・そんな感じです。


   
  写真左:コレも売れ筋ハウピアクリーム入りポイハウピア90セント 写真右:アップルフリッター
しかも昨年JALの機内誌「Skyward」8月号など雑誌で数回フューチャーされてから、市バスやタクシーでワイキキから来店する日本人観光客があとをたたないと、びっくりしてました。

ハワイ滞在中にちょっと多めに買って、冷蔵庫にいれ、日本にもって帰って、冷凍庫で保存し、食べる時にチンしても美味しさは余り変わらないというのが、日本からわざわざこのためにやってきたというご夫婦のお話、一度試してみてください。

ランダム編集者としては、りんごがはいった、アップルフリッター 1個1ドル20セントが、大きい上に、安くて美味しくってお勧めですが、これはすぐになくなりますので、あったら見っけ物ですよぉ~~!!

住所:1339 North School Street  
電話808-845-5831

(4) ラブラブ愛され160年
ハワイ全島で、トーストや昼食のサンドイッチなど一番食べられているパンは、アポストロフィーがかわいい赤いハートのロゴマークで有名な、「ラブズ・ベーカリー・ハワイ(Love's Bakery Hawaii)」。

どこのスーパーマーケットにいっても、必ずある全島一大きなパン屋さん。その日に作られたパンはすぐにハワイ、カウアイ、マウイ、モロカイなど全島に飛行機で送られ、スーパーマーケットで売られているので、各家庭に浸透しているっていうのにもわけがある。
ラブズ・ベーカリーの創始者ロバート・ラブ(Robert Love)さん一家はスコットランドのグラスゴーから80日間もかけてハワイにやって来て、160年あまり前の1851年7月に小売のライセンスを取得し、乾パンを中心にしたベーカリーをまず立ち上げました。

    
それから2年もたたないうちに日本総領事館があるヌウアヌ・ストリートに土地を買って最初のラブズ・ベーカリーがスタートしたのです。1924年にはコストコがあるイビレイ地区に新規にベーカリー工場を広げ、卸売りに力をいれることになりました。1943年には、カパフルのセイフウェイ近くに工場を移転し50年弱続け、1990年にミドルストリートに移動して現在に至っています。こうやって、どんどん大きくしていった、それが商売人!!

場所は911 Middle Street・・・番号はアメリカを震撼とさせた9月11日のテロと一緒、911の番地の下には「ネバーフォーゲット Never forget」のサインも掲げられているので、忘れることが出来ない住所となっています。
この工場で206種類のパン、70種類のバンやロール、そして14種類のケーキを作り、ハワイ州全域におろしているってわけ。

  
1981年日本の第一屋ベーカリーという日本のパン屋さんが購入して、ダイイチヤ・ラブズ・ベーカリーと名前を変えたこともありましたが、2008年には地元の会社が買い戻して現在に至っています。

直売店はハワイ全島で9つ。その1つが、ミドルストリートの工場にありますが、 店内はラブズが作っている各種のパンが集まって勢ぞろいしていて、見事なほどです。LOVEの勢ぞろい!!

各パンには賞味期限が記され、日付がたつほど安くなる仕組みのうえ、工場直売なので、お値段もびっくりする安さ。 
160年余りに亘り、ハワイの食卓を、胃袋を、つかんで離さないラブズは州民との蜜月ラブラブ関係を続けていま~す。
(5) 親鳥から飛び立って、カイルアに舞い降りた~

いろんな人に美味しいベーカリーの話を聞くと、1977年にアラモアナに日本のパン屋さんがお店をだした、「サンジェルマン(St. Germain)」がでてくるが、これは東急フーズが親会社としてスタートしたので、又の機会に取材をしたいとおもっています。
でもこのサンジェルマンで8年も働いて修行をつんだパティシエの一人が、1995年にカイルアで自分のお店をだして、それが今評判になっているっていうんです。
そこで、今回はそちらの方を取材することにしました。
店の名前はハワイ州の鳥で有名な「ネネ・グース(Ne Ne Goose)」。場所はカイルアのケオルドライブというところ。住所:1090 Keolu Drive. Ste111 Kailua 電話808-262-1080
火曜日と水曜日が休みで、そのほかは朝6時から午後4時まで営業。
  
ここでお勧めなのが、モチアンパンとほうれん草入りの食パン(Spinach Loaf)
モチアンパンは1個2ドル27セントって高いけど、これが美味しいのよね。アンパンに餅をいれるっていうのは、ハワイ日系人なら大喜び。毎日36個は必ず作るっていうけど、すぐ売り切れるので、皆さん電話で予約してから行くみたい。

それからお勧めは、ほうれん草のはいった食パン 5ドル70セントで、これは一日12本しか作っていないんですって。だから皆が奪い合いで買っているのね。
ほうれん草を練りこんでいる分、白い食パンに比べてしっとりしているのに、フランスパンのような噛みごたえもあって、味わい深いパンになっていて、気に入りましたぁ~。

同じくかわいい動物のパンも子供たちの人気の的。でもココのパティシエのノブユキ・ナガイさんは余り作りたくないんだって。
というのも、手間がかかって1時間で20個しかつくれないから、商売にならないっていうの。先日は100個の注文があり、大変だったっていっていました。 そりゃそうですよねぇ。サンジェルマンで修行を積んだジェントルマンのノブさん、銭取るマン にはなれないみたい・・・
これ以外にも、ご紹介したいのは、 ハーバート&スエ マツダ(Herbert & Sue Matsuda)さんが1959年にスタートし、リタイアーした後サンジェルマンが買い取ったディー・ライト・ベーカリー(Dee Lite Bakery)が作るシフォンケーキ、ブレッドブディング、そしてポルトガル・スイート・ブレッド。
日系人のフランシス&チャーリー・ヒガさんがスタートしたジッピーレストランが1983年に作ったナポレオン・ベーカリー(Napoleon's Bakery)のアップル・、ココナツ、チェリー三種類のフライド・パイ。
ノースショアーのテッズ・ベーカリー(Ted's Bakery)で売っている、2レアのチョコレート・ハウピア・パイはホノルルのスーパーマーケットなどでも手に入るようになったし。
そしてマノア・マーケットプレイスにあって、すぐに売り切れるベーカリー・マノアの美味しい食パン類など。美味しいベーカリーはまだまだありますが、これらは次回のお楽しみに。

姫庵


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