2013年9月22日日曜日

ハワイで食べたお芋が美味しいという気持ちがこんな夢を実現させた!!

ハワイ風 お・も・て・な・し!ーメイド・イン・ノースショアーの誕生ー
 
(ハワイ最新ニュース)五輪誘致で一役買い、話題になった「お・も・て・な・し」。ハワイにも先ごろ、苦節8年、夢が実現し、ようやく第一回目誕生となったメイドイン・ノースショアによる「お・も・て・な・し」が話題をさらっています。
場所は、ノースショアのハレイバ通り、3本のモンキーポッドが目印なのは、この下の写真にある建物で、「芋ちゃん」と呼ばれるマスコット犬が出迎えてくれます。
 
     

                

ハワイを訪れた時に食べた芋がとても美味しくって、このお芋で「あるもの」が造れないかと思ったのが始まりだって。

ある物とは・・・・???
それはなんと芋焼酎!!
ハワイで食べた芋から芋焼酎製造に夢が膨らんだのは平田憲(ヒラタ ケン)さんで、その夢についていったのが、奥様の由味子夫人。この夢には、裏も表もありません。(お・も・て・な・し)ーこれから厳しい現実が二人を待っていたのでした。

それから、思い立ったが吉日。40歳近くで鹿児島にいって、伝統製法の手造り芋焼酎で名高い「万膳酒造」で、焼酎作りの修行3年、下記8年!!


そして夢を実現するためにハワイにやってきた平田さん。ノースショアにあるカメハメハ・スクールの地所を10エーカー借りて、蒸留所の工事をスタートしましたが、昨年6月請け負い業者がお金だけとってトンズラ、工事は頓挫、というトンでもない憂き目に遭遇。

しょうがないから自分達の手で蒸留所を作ることにして、電気も水道もないトレーラーハウスで寝起きをし、二人で土地を切り開いたり、コンクリートを流したり・・・見かねた周りの地元民も手伝ってくれ、ようやく最低限の蒸留所が完成。ノースショアの地元民は裏がない人間で、しかも「お・も・て・な・し」のハワイアン・スピリットに感動したって!!

お蔭で、仕込みにはいることができました。
ハワイでは、サツマイモが20種類以上もあり、あれこれ試した結果、最終的にお世話になったご近所の農家からムラサキ芋(オキナワン)をナンバーワンに購入。

1回500キロの芋を自家製蒸し器で蒸し、砕いて瓶壷(カメツボ)2つに分けていれる。このカメ壷は万膳さんからの贈り物で、100年以上たっているという貴重なしろもの。これを使うのが手造り焼酎をつくる大事なツボですって・・・
 
  
   写真左:100年の歴史があるカメ壷              写真右:地に埋め込まれたカメ壷


ところで、焼酎がウイスキーやウォッカと違う点は、原料に発酵食品である麹(こうじ)が入っているかどうか。 麦を使って麹なしの蒸留酒がウイスキー、麹ありが麦焼酎、サトウキビを使って麹なしがラム酒、麹ありが黒糖焼酎という具合。ハワイの「お・も・て・な・し」は、黒麹(苦労の工事)ありで、すばらしいものに成長したので~す。

今回の芋焼酎は米麹にムラサキ芋を加えたもので、麹のよしあしが焼酎の味に大きく左右する。というわけで、米は最高級品Koda Farmsの国宝ローズ(Kokuho Rose)を使用したのが、平田さんのこだわりの1つ。

奥様の話では、自分達が食べているお米より、ずっとずっと高価な高級米を使用していますということでした。

 
   
    写真左:最高級国宝ローズ米       写真右:コウジ菌を手でもみ合わせているところ


          そしてこのお米を酒樽を再生して作った「木製のこしき」で蒸して、日本からもってきた黒麹(くろこうじ)というコウジ菌をいれて手でよくもみ(写真右上)、48時間かけて米麹(こめこうじ)を作ります。
 
   
この米麹に水を加えて発酵させ「一次もろみ」を作成。

蒸したムラサキ芋のはいったかめ壷にいれて混ぜ合わせ発酵させ、10日から2週間かけて「二次もろみ」を作っていきます。
この期間が一番手が抜けない時で、もろみ麹の具合を昼夜、分かたず3時間おきにチェックし、混ぜたり水を通して冷やしたり、窓をあけたり閉めたりと調整して、かめ壷での発酵を見守り熟成させていきます。まるで赤子を育てるように、手間隙をかけ、緊張した作業が続いたそうですよ。
 
発酵したもろみを、木樽の蒸留器で蒸留させると、今までムラサキ色だった液体が、透明な焼酎となって、たらりたらりと垂れてくるのです。
 
  
  
      写真左:お手製の木樽の蒸留器            写真右:焼酎がタラリタラリ出てくる様子
今年2月に製造し、6ヶ月間タンクにいれて熟成してできたのが、今回第一回目誕生のハワイ・ノースショアの芋焼酎。
 
焼酎の名前は「波花 ナミハナ」
命名の由来は、大きな波が来るので有名なノースショア産なのでまずは「波」を。
そして「花」の由来は、6月に持ち逃げされ行き詰まった時、夫婦で近所のプルメリア畑で1個2ドルのレイ作りのアルバイトをして耐えしのんだことや、美しいトロピカルフラワーに満ちているハワイから「花」を選んだとか。
 
 
「波花」のロゴには、奈良の有名な陶芸家の辻村史郎氏が書いてくださった字を使い、大変味わいのあるものになりました。
ハワイは、真夏を除き、鹿児島の秋(さつまいもの最盛期)を思わせ、芋焼酎を造るのに最適な気候。

この気候が、ちょうどいい具合に発酵を導き、まろやかな焼酎ができるってわけ。

また、溶岩でろ過された水や、火山の影響を受けたハワイの土壌が良質なサツマイモを育て、最高の原料が得られるんだって。
大事なポイントは、この波花は、日本の焼酎のように「ろ過」をしていないことー無ろ過焼酎。

だから、無ろ過によって、うまみが残され、日本では味わえないような色々な香りが含まれ、とろりとした甘みも感じられるものに仕上がった。
この波花は、お蔭様で、ハワイの自然と日本の伝統技術が合わさり、ハワイアン焼酎ノースショアの島酒となったのです。

瓶も日本から輸入し、82%をムラサキ芋で、18%が米麹で作られたこの「波花」はアルコール度数30というきわめてハイエンドな焼酎に仕上がりました。 
 
     

今回できた「浪花」は全部で3000本。これが販売されると、次の「波花」を作る資金ができるというわけですが、資金ができたところで、製造を開始しても、半年間熟成させなければなりません。次が作られるまで時間がかかるので、いつ手に入るか分からない希少価値の、幻のワイン「カルトワイン」ならぬ「カルト焼酎」となっています。

「波花」を手に入れるには・・・
卸はCherry Companyという会社を通して、レストランやホテルなどの飲食店に卸されていますが、小売は法律によって、このノースショアの蒸留所でしか販売できません。だから、ノースショアまで行かないと買えないので、よけい「幻の焼酎 カルト焼酎」の度合いが強くなっているんです。アルコール度合いも30度と高く、カルト焼酎の度合いも高く、平田さん夫婦の志も高いとう3高焼酎。


小売で欲しい方は、kaloimo@gmail.comにメールで申し込むか、
808-234-4162の平田さんに連絡するか。
(ただし仕事中で留守電となる場合あり。)
申し込み後は、ノースショアの蒸留所に自腹でとりに行くこと。
それまでしても、味わう価値は十二分にあり。
「波花」は期待を裏切らない裏無しの芋焼酎、「お・も・て・な・し」があるばかり。


蒸留所の場所:66-542 Haleiwa Road Haleiwa Hawaii
ーこの蒸留所の門は普通閉まっていて、蒸留所を囲む土手の一角のちょっと崩れた所から入る、これぞまさしく表なし「お・も・て・な・し」
会社の名前:Hawaiian Shochu Company
限定3000本「波花」一号(2013年Spring)の今回の小売価格:750ml 1本39ドル+tax
今回のちぐさランダム、ハワイ・ノースショア産の島酒「波花」芋焼酎で、ハワイの「お・も・て・な・し」の心をお伝えいたしました。

なお、平田さんご夫妻のことは、ー「ハワイの芋焼酎」を造りたい その夢を実現させた日本人夫婦の挑戦ーと題し、JAL機内誌「’Eheu」2013年夏号P36-38にも載っています。
姫庵
 
 
 
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